資産運用って何?|資産運用の基本(1)

資産運用の基本(1)「資産運用ってなに?」

みなさんこんにちは。

 最近、資産運用・資産形成という言葉をよく耳にする場面が増えたのではないでしょうか?このブログを読んでいるあなたもそのうちのお一人かと思います。

 今回は、人生100年時代と言われる今、これから必要になる資産運用とは?についてお話したいと思います。

 資産運用と聞くとどのようなイメージがありますか?恐らくほとんどの方が「リスクが高い株式やFXで投資をすること」というイメージがあるのではないでしょうか。

 しかし一口に資産運用と言っても実は多くの種類があるんです。身近な例で言えば【定期預金】があります。定期預金では銀行に預金をすることで、少ないながらも金利を受け取りますよね。金利を受け取ることで資産が増えるため、資産運用のひとつなのです。

 ですので、資産運用とは、現金や不動産、株式、債券などの持っている資産を運用して資産を増やすことと言えます。

 投資初心者にとっては、資産運用というと、ハイリスク・ハイリターンな金融商品だけというイメージがあったかと思いますが、それだけではなく、国債や地方債と言った比較的ローリスクな物まで幅広くあるのです。

 また、似たような言葉に資産形成というものがあります。定義は様々ありますが、資産形成はいわば資産運用の前段階、資産運用するための資金を作ることと言えます。一方資産運用は、既に作られた資金を資産運用に回すことを指します。

 そのため、ご自分が現時点でどちらに該当するのかを把握した上で、資産形成もしくは資産運用を始めることが良いでしょう。

 どちらの場合だとしても、その時々の社会情勢に合わせて、預貯金や株式投資・投資信託・保険などの様々な金融商品を上手く組み合わせていくことが大切です。

資産運用の必要性

 そもそもなぜ最近、資産運用とよく言われているのでしょうか?資産運用していくということはつまり「お金のことを考える」、ひいては「人生を考える」ということに繋がります。

 それはみなさんが幸せで充実した人生を送るためですよね。そのために、お金のことについて学ぶことはとても大切なことなのです。

老後資金を蓄える

 将来の不安のひとつに、老後の生活がありますよね。一昔前であれば、若い時にしっかり年金を支払っておけば、老後はそれほど苦労することなく生活できる世の中でした。

 しかし現代は、年金の受給年齢が引き上げられ、支給額も少なくなっており、社会保障については現代社会の大きな課題のひとつです。

 年金に不安を持つ今、年金に頼りきらない生活を送るために、早い段階から老後資金を蓄えておくことが必要です。しかし賃金には大きな格差があり、その中で貯金だけで老後資金を賄うことは難しいと言われています。

 そのため、ただお金を貯めていくだけの方法以外で資産運用していくことが重要なのです。

預金は損する

 よく「貯金だけでは不十分なのですか?」という質問を聞きます。将来に向けた準備として貯金をしている方はたくさんいらっしゃるかと思います。

 ですが、ここで考えていただきたいことは今の金利水準です。今、ゼロ金利政策によって、例えば普通預金だと非常に低い金利(平均0.01%)となっています。

(日本銀行「預金種類別店頭表示金利の平均年利率等」https://www.boj.or.jp/statistics/dl/depo/tento/index.htm/

 

 つまり、100万円を預けても得られる利息は年に「100万円×0.01%=100円」しかありません。

 しかし、預けるだけではありませんよね。ATMで引き出せば手数料が取られるケースもあります。毎月一回150円手数料がかかるとすると、年に7,200円もの手数料が取られます。お金を預けたら必ず引き出すことになるので、お金を預けて損をするということはマイナス金利となってしまいます。

 

 ここで面白い法則をお伝えします。

 「72の法則」をご存知でしょうか?これは、元本が2倍になるのに何年必要なのかを計算するもので、計算式は「72÷年利率(%)=元本が2倍になる年数」です。金利0.01%の場合は、72÷0.01(%)でなんと7,200年!!!!

到底人類が生きていられる年数ではありませんね。仮に年利1%だとしても2倍にするには72年を要します。

 

 なぜ「預金をすれば安心」という考えが浸透しているのでしょうか。それには、高度経済成長時代の金利が関係しています。当時は景気が良かったため、今とは全然違い、なんと年利6〜7%くらいの預金金利でした。

(日本銀行「郵便貯金金利」)

https://www.boj.or.jp/statistics/stop/post_rate/index.htm/

 これは12年ほどで元金2倍になる金利です。そのため、その時代の若い世代にとっての確実で賢い資産形成の方法として、預金がベストだったわけです。わざわざ投資のようなリスクを取らなくても良かったんですね。

 

 もし今の時点で、運用せずとも将来十分に暮らしていけるほどの余裕があるのであれば、無理に資産運用する必要はないかと思います。

 しかし前述したように、現代は悲しいことに低賃金・超低金利時代です。さらに長寿大国となった日本で長い老後を過ごしていくには、ただ預金をしているだけでは不十分なことがお分かりになったかと思います。

まとめ

 今回は、資産運用とは何か、なぜ必要だと言われるのかについてご説明いたしました。今ブログをご覧になっているあなた以外にも、現在・未来のお金について不安を感じながらも、どのように向き合っていけばいいのか分からずに困っている方も多いかと思います。 

 お金と向き合うことで、きちんと自分の将来と向き合うことになります。資産運用することは、自分や家族の将来を豊かにすることに繋がります。どのような手段をとるのがご自身のライフスタイルや目的に合っているのかを考えて、賢い運用ができると良いですね。

 ただし、資産運用にはメリットだけでなく、必ずデメリットもあります。ですが正しく理解することでより安全に運用することも、ハイリスク・ハイリターンな運用に挑戦することも可能です。

 次回は、資産運用におけるメリット・デメリットについて一緒に学習していきましょう。