今更聞けない投資信託の基礎知識!
投資信託は、初心者でも扱い易く、小口投資が可能です。リスクも低いというイメージを持たれている方が多いと思います。今回は、今更聞けない基礎知識を学んでいきましょう。
投資信託とは?
投資信託とは、多数の投資家から資金を集めて1つの基金とし、この基金を運用の専門家が株式や不動産などに分散投資して、そこで得た利益を投資家に配分する仕組みの金融商品をいいます。
投資信託の運用成績は市場環境などによって変動します。投資信託の購入後に、投資信託の運用がうまくいって利益が得られることもあれば、運用がうまくいかず投資した額を下回って、損をすることもあります。このように、投資信託の運用によって生じた損益は、それぞれの投資額に応じてすべて投資家に帰属します。
つまり、投資信託は元本が保証されている金融商品ではありません。
この点は銀行の預金などとは違うところですので注意が必要です。
投資信託に関する用語
用語 | 意味 |
ファンド | 運用資金のこと。一般的には投資信託の商品を指すことが多い |
基準価額 | 投資信託1口あたりの時価 |
目論見書 | ファンドの説明書。ファンド目的、特色、投資の方針、投資リスク、手続きなどが記載されている書類 |
運用報告書 | 運用実績や運用状況などが記載されている書類 |
基準価額とは?
投資信託には、取引を行う際の単位があって、それは「口(くち)」と呼ばれます。例えば、運用を開始する時点で1口1円購入できた投資信託は、運用を開始すると、1口の値段が運用の成果によって、変動していきます。
基準価額は、投資信託の一口あたりの値段のことで、投資家が投資信託を購入・換金する際は、基準価額で取引が行われます。 (1口1円で運用が開始された投資信託は、1万口あたりの基準価額公表しています)
投資信託の資産のうち、投資家に帰属する額を「純資産総額」といいます。この純資産総額を投資信託の総口数で割ると、一口あたりの価額、すなわち「基準価額」が算出されます。
投資信託運用
投資信託は、投資信託運用会社で作られ、主に証券会社、銀行、郵便局などの販売会社を通じて販売され、多くの投資家からお金を集めます。投資家から集めたお金はひとつにまとめられ、資産管理を専門とする、「信託銀行」に保管してもらいます。運用会社は、集めたお金をどこにどうやって投資するのか考え、その投資の実行を、お金を管理している信託銀行に指図します。
このことを運用指図といい、運用会社がその権限を持っています。そして、信託銀行は運用会社の指図を受けて、株や債券の売買を行います。
投資信託は、販売・運用・資産の保管などの業務を行う、それぞれ専門の機関が役割を果たすことで成り立つ金融商品です。
「インデックスファンド」と「アクティブファンド」
投資信託の運用方法による主なタイプには、「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2種類があります。
インデックスファンドとは、指数(インデックス)との連動した動きを目指して運用するファンドです。指数は、様々な銘柄によって構成されているので各銘柄の細かな情報を得る必要がなく、またニュースなどで値動きの情報が入りやすくなっています。ファンド運営側も、運用の手間があまりかからないことから、手数料を低く設定していることが多いのが特徴です。
一方のアクティブファンドとは、ファンドマネージャーが、テーマ・相場観・運用方針などをもとに銘柄を選定して運用を行うタイプです。運用上の目標として、日経平均株価やTOPIXなどの指数が利用される場合もあります。一般的にインデックスファンドよりもハイリスク・ハイリターンなのが特徴です。ファンド運営側の手腕で運用成績に大きな違いが出やすく、商品設計や運用の手間がかかるために手数料も高めに設定されています。
インデックスファンドとアクティブファンドは、どちらが優位というものではなく、投資への考え方やスタイルなどから自分に合ったものを選ぶことが必要です。
まとめ
投資信託は他の金融商品に比べて少額から投資できるうえ、分散投資でリスクを抑えられるなど、さまざまなメリットがあります。一方で、元本の保証がなく、成果が上がらなければ損をしてしまう可能性もありますので、軽い気持ちで投資するのは危険です。
特に初めて投資する方は、資産運用のプロに相談し、わからないことや不安なことについて相談に乗ってもらいましょう。