「金儲け=悪」の考えは人生の成功を邪魔する

日本では昔から、「金儲け=悪」という考え方が存在しています。もちろん悪いことをしてお金を儲けることは、絶対にあってはならないことです。

しかし、この考え方はそういうことではなく、

日本人は質素倹約に生きるべき
必要以上にお金を稼いではいけない
お金のことばかり考えてるなんて卑しい

どうもこのような理由から、「金儲け=悪」という言葉が生まれていそうです。成功」ってどういう意味?

一方で、世の中には「成功」とつく言葉がたくさんあります。

成功者、成功の人生、成功体験、成功者の格言など

いまの時点で私の中の「成功」を説明してみるとこうなります。

成功のイメージ

自分の理想を追い求め、その理想の体験を手に入れること

といったイメージです。

凄く気になってきたので、普通に「成功」について、言葉の意味を調べてみました。

Wikipedia

計画などがうまくいき目標が達成できたことや、社会的に一定以上の地位を得たことを指す

コトバンク

物事を目的どおりに成し遂げること
物事をうまく成し遂げて、社会的地位や名声などを得ること

weblio辞書

仕事・計画などがうまくいくこと、目的を達成すること
相当な地位や財産を得ること

調べた結果、成功の意味は、目的・目標をなし遂げることであることがわかります。

しかし、私は「成功」という言葉を使うときに、「成功ってなんだろう。正しい使い方なのかな。」と気になってしまう時がありました。

そう感じてしまうのは、成功の意味に書かれているもう一つの言葉である、地位や財産や名声を手に入れることという部分が、どの程度の量を手に入れたら良いのか曖昧だからでしょうか。

それとも、地位や名声を手に入れたからって、必ずしも幸せではない!とか、冒頭で紹介した「金儲け=悪」という考え方が邪魔をしているのでしょうか。

2つの成功軸

改めて、辞書に書いてある成功の定義を整理すると、成功とは、2パターンに分けて考えることができるのではないかと思います。

パターン1

自分で決めた目標を達成することによる成功

パターン1の成功は、自分自身のスキルの成長や、心の成長を目指します。

パターン2

地位や財産や名声を手に入れることによる、自己承認欲求が満たられる成功

パターン2の成功は、社会的地位の確立を目指します。

一流大学を卒業して、一流企業に就職。サラリーマン上位1%しかいない給料(1500万円以上)をもらい、高級車に乗っている。40代で独立して、社会的地位を確立していく成功の姿です。

先程ご紹介した、「自分の成長が成功」と「社会的地位の確立が成功」の2つのパターンから見えることは、人によって、成功の基準は異なるいうことです。「自分にとっての成功はなにか?」を考えることが大切になってきます。

たまに、社会的地位を確立した成功者に対して、「お金があるからって幸せとは限らない!」という意見を述べたりすると、逆に「負け犬の遠吠えだ!」のように、お互いに競い合ってる人が居ますが、これはあくまでも目指している成功軸が異なるだけということなのです。

また、この成功軸は、どちらが上でどちらが下というものでも無いと私は思っています。それぞれが思う成功に向かって、一生懸命に突き進んでいけば良いはずです。

この前、会社の同僚達と話をしているときに、こんな会話がありました。

Eさん

「最近、家族といる時間が凄く楽しい。今は、この時間を確保することが第一優先だよ。」

Oさん

「そうなんだ。じゃあもっと頑張って、いまやってる新規ビジネス成功させないとな。」

Eさん

「まぁ、そうだなぁ。別にいまやってるビジネスは成功してもしなくてもどっちでも良いかなぁ。クビにならない程度にやるよ。」

Oさん

「え、そうなの?お前、出世が約束されてる人材なんだから、もっと上目指して、給料たくさんもらった方が良いじゃん。成功目指しなよ!」

Eさん

「うーん、別に出世もしなくても良いかも。上の人たち見てると、上に行くと、プライベートの時間が無くなりそうじゃん。●●さんなんて、超家族と仲悪いらしいよ。俺の中でそれは無しなんだよね」

Oさん

「ふーん、そうなんだ。なんか変わったね、Eさん。もったいな。もっと金稼げば良いのに。成功目指せば良いのに。」

Eさん

「なんか、悪いね、金稼ぐの目指さない人間で。(苦笑)」

こんな感じの会話になってきて、私はヤバいヤバいと思って会話を変えたのですが、まさに成功の軸が違う人同士の会話の例だと思ってお伝えしました。二人にその話をしたところ、ちゃんと理解してくれたかはわかりませんが、その後、その話題は終わって仲良くしていたので、理解してくれたと思います。

モノで満たされる成功満足はない

このように成功軸は2パターンに分かれることを常に理解しておく必要があります。どちらのパターンでも、自分の成功に向かって、ただひたすらに、一生懸命になって毎日を過ごしていくことが大切ですよね。

ただし、もしあなたが、「社会的地位の確立が成功」だと思うタイプだとした場合、一点だけ気を付けて欲しいことがあります。

それは、「モノを欲する欲求は底が無い」ということです。

たとえばあなたが、成功の証として、昔から憧れていたポルシェに乗りたいと思って、血の滲むような努力をして、ポルシェを手に入れたとします。あなたは、きっと世界で一番幸せなんじゃないかと思うぐらい、満たされた気持ちになると思います。

でも、ここからが人間の恐ろしい部分なのですが、人間って、その幸せに慣れてくるんですよね。ポルシェを手に入れたあなたも、新型のポルシェを見たら、それが欲しくなってしまうと思いませんか?ポルシェならまだ良いものの、もしかしたら、フェラーリが欲しくなってしまかもしれません!

そんなに高いものでなくても、たとえばiPhoneを使っている方は、次々と出てくる新しいiPhoneを買い替えています。まだまだ使えるはずのにです。

このように、人間のモノを欲する欲求は底なし沼なのです。次から次へと欲しいモノが出てきてしまうので、目標達成のために、頑張るモチベーションとしてモノを設定するのは良いのですが、モノがあなたの欲求を満たし切ることはないということは、覚えておきたいことです。

いますぐ何をすれば良いか

まずは、あなたがどちらのタイプの成功軸を持っているのか考えてみるのはいかがでしょうか。

自分への問いかけ

わたしは「自分の成長が成功」タイプ?
それとも「社会的地位の確立が成功」タイプ?

どちらのタイプなのかを知るには、それぞれのパターンで成功した、あなた自身を思い浮かべてみて、心がワクワクしたり、自然と笑顔になったり、力が湧いてきたら、それがあなたの成功軸ということです。

是非、テレビやスマホなど、あなたの意識を引っ張ってしまうものと一度離れて、目を閉じて、成功している姿を丁寧に思い浮かべてみてください。あなたの身体が何かしら反応を示すと思いますので、その反応を感じ取ってみてください。

まとめ

今回の記事では、「成功とはなにか?」についてお話をしてきました。
あなたはどちらの成功軸を持ったタイプだったでしょうか。

実は私はむかし、「お金を稼ぐ=悪」という意識を持った人間でした。

しかし、高級車を優雅に乗っている人、海外旅行に行って楽しんでいる人を見ると、どうしても羨ましく思ってしまい、心の底からフツフツ湧き出るヤル気を感じていたのですが、「お金を稼ぐこと=悪」でしたので、その気持ちを抑え込んでいました。

「お金を稼げなくても、自分が成長すれば良いんだ!」と自分に言い聞かせてきたのですが、いつまでたっても、お金を稼いでいる人を見ると、「自分だって!」という思いが出てきていました。

そんな私でしたが、ある方と出会い、「お金を稼ぐことは、何も悪い事ではない」ということを教えてもらったことで、周りにも、もっとお金を稼ぎたいと素直に言えるようになりました。

そのお陰もあり、今では、同じ成功軸をもった仲間がどんどん増え、自分が本当に思う成功に向かって、毎日モチベーション高くチャレンジし続けることが出来ています。

是非あなたにも、あなた自身の成功軸を知ってもらい、充実した毎日を過ごしていただけたらと思っています。