みなさん、こんにちは。
国や自治体には、手続きするだけでお金が貰える制度がたくさんあるのをご存知でしょうか。
様々な制度がありますが、そのほとんどが自ら手続きしないと給付されません。給付を受けるためにはそれぞれ条件がありますが、本当は給付対象なのに、知らなかったから受給し損ねたというのでは、せっかく税金を納めているのに非常に勿体無い話です。
そのため、今回は新型コロナ感染症以外でも貰えるお金について、まずは制度を知ってもらうことに焦点を当てて、ざっくりと紹介したいと思います。
すまい給付金
マイホーム購入時に申請することで、収入に応じて最大50万円の現金給付が受けられる制度です。
住宅ローン減税制度
住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合に、10年〜最大13年間に渡って、年末時点でのローン残高の1%分を所得税控除として受けられる制度です。
例えば、3000万円の住宅ローンを組んだ場合は、30万円(1%)×10年間で約300万円の税金控除が受けられます。(ローン返済分は考慮外)
子育てファミリー世帯居住支援
子育て世帯が引越しをして賃貸住宅に入居する際に、引越し費用や家賃の一部が補助される制度です。
例えば、東京都新宿区の場合は引越し代金が最大10万円補助されたり、兵庫県神戸市の場合は、住み替え費用が最大40万円補助されたりします。
特定優良賃貸住宅の家賃・住み替え助成金
中堅所得層を対象に、特定優良賃貸住宅への引越し費用の補助や、月額家賃3〜4割の家賃補助を最大20年間受けられる制度です。
優良賃貸住宅とあるように、対象物件は、国の審査基準を合格した比較的質の高い住宅が多く、ファミリー世帯向けの物件が中心となっているため、間取りも2LDK以上で広いという特徴があります。
収入条件も自治体によって異なりますが緩い傾向にあり、例えば大阪府の場合だと世帯の合計所得が月額153,000〜601,000円と定められており、かなり幅広い方が利用できる制度となっています。
この制度を実施していない自治体もあるため、詳しくは各市区町村へ確認してください。
住居確保給付金
収入及び貯金額が一定額以下に減少し、家賃の支払いが難しくなった場合に、原則3ヶ月、最大で9ヶ月間の家賃相当額を国が直接管理者(大家さん)に支払ってくれる制度で、これは返済義務がありません。
例えば、東京23区の支給額(上限額)は、単身世帯53,700円、2人世帯64,000円、3人世帯69,800円が上限で支給されます。新型コロナ感染症の影響によって、条件が緩くなり受給しやすくなった制度のひとつです。
住宅バリアフリー改修補助
持ち家で、65歳以上の高齢者が住んでいる場合、バリアフリー目的で工事前に申請することでリフォーム代金を一定の限度額で国が負担してくれる制度です。
耐震化・シェルター化の補助
自宅を耐震化のためにリフォーム、もしくはシェルター化した際に、一定の限度額で国が負担してくれる制度です。このシェルター化というのは、家の全部を耐震リフォームするのではなく、リビングだけなど、家の一部分だけを耐震化することをいいます。
教育訓練給付補助制度
厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し終了した場合に、費用の一部を最大10万円まで国が補助してくれる制度です。
求職者支援制度
雇用保険に加入していない人でも無料で職業訓練を受講でき、さらに職業訓練受講期間中は、月額10万円の給付金と交通費が支給される制度です。例えば、今まで自営業やフリーランスとして働いていた方や、学生で就職活動に失敗した方でも給付を受けながらスキルアップができる便利な制度です。
修学支援新制度
新型コロナ感染症の影響の有無に関わらず、家計が急に悪化した場合に、授業料の減免や給付型の奨学金が支給される制度で、対象は大学・短大・高専・専門学校に在学している学生です。
申込先は在学している学校で、申し込み期限は家計の急変が発生した時から3ヶ月以内となっているので、早めの申請が必要です。
また、申請には成績や家計状況なのど審査がありますが、新型コロナ感染症の影響ですと伝えると、申請が通りやすくなる可能性があります。詳細は、日本学生支援機構奨学金相談センターに確認してください。
未払賃金立替払制度
勤め先の会社が倒産して給料が未払いの場合に、その給料を政府が立替払してくれる制度です。
高年齢雇用継続基本給付金
雇用保険の被保険者期間が5年以上ある、60歳〜65歳未満の方を対象。定年を迎えた後引き続き雇用された際に、給料がある程度減額した方に給付される制度です。例えば定年後、給料が30万円から20万円に減額した場合、月額約16,000円の給付を受けられる可能性があります。
高年齢再就職給付金
60歳〜65歳未満の方を対象に、定年後に転職して給料がある程度減額した場合に給付される制度です。例えば、前職の給料が30万円で再就職後の給料が15万円の場合、月額約22,500円前後が給付される可能性があります。
妊産婦医療費助成制度
妊娠中に保険が適用される医療費については、その大部分を自治体が負担してくれる制度です。例えば、妊娠中にニキビや乾燥肌の塗り薬を処方してもらったり、歯の治療をしたりと保険が効くものにはほとんどが適用されます。この制度は実施している自治体自体が少ないものですが、栃木県宇都宮市のように、月額500円の自己負担で済むといったケースもあります。
傷病手当金
厚生年金加入者なら誰でも受けられる制度で、大きい怪我や病気になると給料の67~80%が支給されます。
災害障害見舞金
都道府県が認定した災害で、重度の障害を負ってしまった場合に、生計維持者で250万円、その他の家族で125万円が支給されます。
被災者生活再建支援制度
災害で家を失ったり、補修が必要な場合に、全壊で100万円、半壊で50万円の基礎支援金を受給できます。その後新たに家を建てたり、購入した場合には200万円、家の補修をした場合は100万円、賃貸住宅に引っ越した場合は50万円の加算支援金を受給できます。
盗難・財布紛失などによる雑損控除
例えば、年収300万円の人が盗難の被害にあって、200万円の損失を被った場合に、100万円分(300万円ー200万円)の税金負担で済みます。また、被害額が500万円の場合、控除できなかった200万円(300万円ー500万円)は翌年度以降に繰越して所得控除できます。
葬祭費補助
埋葬費や葬式にかかった費用を申請すると3~7万円程度支給される自治体もあります。(身寄りのない方を埋葬した場合も対象)
スズメバチの巣の駆除費用の補助
スズメバチの巣の駆除費用(大体2~3万円)の半分が支給される自治体があります。
電動生ゴミ処理機の購入費用の一部負担
自宅で生ゴミの処理をすることを検討している場合は、その購入費用の一部を負担してくれる自治体があります。
人間ドック費用の助成制度
自営業者など国民健康保険加入者が自腹で人間ドックを受ける場合に、費用を負担してくれる制度です。
まとめ
今回は、知ってるだけで得をする制度について、ざっくりと解説しました。
有名なものから、マニアックな制度まで幅広くあることがお分かりいただけたかと思います。
助成制度は自治体によってもかなり異なるため、お住まいの自治体で四半期ごと(1月、4月、7月、10月)に発行されている広報誌を確認しましょう。
税金や保険料といったお金は、いったんまとめて回収して、必要な人や困っている人へ再分配するための仕組みです。
そのため、自分が困ったときやお金が必要な時は、しっかり活用できるように調べておきましょう。