みなさん、こんにちは
国や自治体には、私たちが生活しやすくなる様々な制度があります。
しかし多くの人が
「自分は該当しないのでは」
「たくさん制度があってよく分からない」
と思っているかと思います。
確かに数多くの制度があり、困惑することも多いですよね。しかしきちんと調べた結果、あなたも助成金を受給できるとしたら、受け取らないのは非常に勿体無いです。
今回は助成金とはそもそも何か、どんな種類があるのかを解説します。
助成金の種類
助成金とは、返済の必要がない資金のことで、国や地方公共団体、民間団体から支出されます。
大きく分類すると、雇用関係の助成金(主に厚生労働省)と、研究開発型の助成金(主に経済産業省)に分かれます。
一般的に雇用関係の助成金は知られていますが、研究開発型の助成金はあまり知られていないため、研究開発型の助成を活用している企業は非常に少ないです。両者をうまく活用することで、自社の経営環境を改善することが出来ます。
雇用関係・研究開発型の助成金の比較
雇用関係 | 研究開発型 | |
---|---|---|
関係省庁 | 厚生労働省が中心 | 経済産業省が中心 |
助成金の種類 | 20~40種類 | 3,000種類 |
対象 | 新規雇用や定年延長など | 開発費、外注加工費、 市場調査費、コンサルティング費など |
公募時期 | 随時 | 年1.2回 |
受給額 | 1~500万円 | 500~5,000万円が中心 |
受給時期 | 申請認定後 | 研究開発実施後 |
雇用関係の助成金について
目的と種類
雇用関係の助成金は、労働者の職業を安定させることを目的に、失業の予防、雇用機会の増大、雇用状態の是正、労働者の能力開発、育児休暇制度の充実などがあり、社会情勢を反映した助成金が増えています。
そのため一般的な助成対象は、人材の育成、新規事業に関する人材の雇用、障がい者の雇用などです。
受給対象
雇用関係の助成金の財源は、雇用保険の一部が財源となっているので雇用保険に加入していれば助成金の受給対象となります。ですが、雇用保険に加入していなかったり、保険料の滞納があったりする場合は、受給対象外となるため注意が必要です。
雇用関係の助成金は、受給条件に当てはまりさえすればかなりの確率で受給できます。しかし社会情勢によって申請の時期や内容・条件が変わっていることもあるため、上手に受給するためには最新の情報を得ておくことが大切です。
研究開発型の助成金について
目的と種類
研究開発型の助成金は、対象となる開発費などを補助することから補助金とも呼ばれており、経済産業省が中心となってその外郭団体や都道府県が公募しています。
目的としては、新技術や新サービス、新製品などの研究開発費を補助することにあります。それだけでなく、新しい事業を展開するための広告宣伝費や産業財産権の取得権を得るための費用が補助されることもあります。
日本の経済は全国の中小企業に支えられている反面、大企業と比べて予算が少ないケースがほとんどです。そのため、国が中小企業の高度な技術開発を支援するべく、助成金を公募しています。受給額も雇用関係の助成金が数十万円に対して、500~5,000万円と金額が大きくなっています。
受給対象
研究開発型の助成金は、応募後に書類審査が行われ、書類審査に通過すると面接が実施され、最終的に選ばれた企業が受給される権利を得ることができます。
つまり、研究開発型の助成金を受給されるためには、書類審査と面接に合格する必要があります。この点は、雇用関係の助成金と大きく異なる点です。競争倍率は、一般的に10~20倍となっています。
また、受給時期にも注意が必要です。先に研究開発などの経費を使った後に、その金額に応じて助成金が支給される仕組みとなっているため、実際に受給されるのが申請してから1年以上経過してからとなるケースもあります。その際に、申請の不備や虚偽報告により不正受給とみなされると返済を求められることがあるので不備がないようにしましょう。
まとめ
今回は、助成金の種類や受給対象について説明しました。
雇用関係の助成金なのか研究開発型の助成金なのかによって、助成金の目的や受給条件・対象なども大きく異なるため、受け取れる助成金を取りこぼしてしまわないように丁寧に調べていくことが大切です。
また助成金は社会情勢によって随時変更される場合がありますので、対象となり得る助成金の内容を正しく理解して受給漏れがないようにしましょう。別記事で各助成金の細かな内容や申請について解説していきます。