仮想通貨「リップル」とは?

リップルとは?

アメリカに本社を置くリップ社が提供する仮想通貨「リップル」。金融機関向けの送金システムとして誕生したリップルは、国ごとに異なる決済プロトコルをグローバルで統合しました。またGoogle社が一部出資したことで、世界中で注目を集めるようになりました。そこで資産運用の一つの選択肢である、リップルについて詳しく解説します。

 

 

リップルとは?どんなサービス?

リップルとは、テクノロジー企業のリップルが運営している国際送金ソリューション「リップルネット」で利用されている仮想通貨のことです。仮想通貨の単位はXRPと呼ばれています。リップルネットとは複数のブロックチェーンや決済ネットワークに接続することが出来る技術で、国際送金を従来より手軽に行えます。例えば日本円を送金する際には日本円をXRPに変換して、ブロックチェーンであるXRP Ledgerを通して送りたい国にすぐに送金します。送金されるとXRPをその国で使われている通貨に変換して、受取人に転送する仕組みです。24時間365日、いつでも好きなときに送金することが出来る点が魅力です。リップルネットに参加している事業者の取引の手数料は、0.001ドルと破格の値段になっています。また送金するときに複雑な計算が必要ないシステムとなっており、海外にも素早く送金することが可能です。

リップルは、2012年からサービスが開始されました。開発がスタートしたのは2004年、カナダのプログラマーが基礎を築きました。2011年にはマイニングアルゴリズム「Proof of Consensus」が完成、2012年にサービス開始、2013年には本格的に仮想通貨としての運用がスタートしたのです。

リップルの発行枚数の上限は1000億枚です。この1000億枚のコインは既に発行されているので、今後新たに発行されることはありません。通常ビットコインなどの仮想通貨は少しずつ時間を掛けて市場に通貨を発行するのですが、リップルは開発完了時にすべて発行しています。そして、リップルは送金の度に手数料分が少しずつ消滅していくシステムを採用しており、発行後徐々に枚数が減少することで希少価値が生まれ、価値が保持され続けるという仕組みなのです。時間が経てば経つほど相対的に価値が上がるので、リップルを持っているだけで資産が増えるケースもあり得ます。また、発行された1000億枚全てが市場に流通しているわけではなく、大多数をリップル社が保有しています。現在仮想通貨取引を始めていない場合も、今後リップル社がいくつかの通貨を開放する可能性は残されており、取引を始めるチャンスは先々にも存在していると言えるでしょう。

リップルの特徴やメリット

リップルの特徴は、リップル社が管理や運営を行っている点です。通貨の管理そのものをリップル社が行っているため、中央集権型の仮想通貨となっています。一つの団体が管理することで責任感が生まれ、運用方針も明確になります。トラブルが起きたときにも素早く対処することができ、従来の金融システムの代替として使用することもできるでしょう。

「PoC」という承認システムを採用しているのも、リップルの特徴です。PoCはリップルに関連する取引データをリップル社のサーバーで行い、バリデーターという承認者によって正当な取引なのかをチェックします。バリデーターが承認することで取引が成立するのです。このようにPoCの仕組みはシンプルな形を取っているため取引内容の判断が早く、低コストでの運用を実現しています。他の仮想通貨では承認は基本的に誰でも可能で、取引を承認した人には報酬として仮想通貨が渡されます。このような自由競争の方法を採用していると、マイニング競争というものが発生します。報酬を得ようと我先にと取引をまとめ、利益をあげるのです。マイニング競争は資産がある人が有利となり、法人などが勝ち残る傾向にあります。リップルはこれを廃止しているので、誰でも使いやすく、スピーディーに処理をすることが出来るのがメリットです。資産が無い人も利益を気にせずに、気軽に送金することが出来るのはリップルならではです。

リップルは提訴されている?

世界的に注目を集めているリップルですが、米証券取引委員会(SEC)がリップル社に対して証券法違反として提訴してます。このSEC提訴によってリップルの取引を一時停止予定とする取引所も現れ、様々な影響が出ています。今回の提訴は、有価証券登録をしていない仮想通貨を販売していたのではないかというのが主な内容です。これはリップルそのものを廃止するというより、現状に対しての取り締まりを行うことが目的とのようです。罰金や和解で終わるのではないかとの見方もされています。

手軽にはじめられる仮想通貨

仮想通貨「リップル」を購入するためには、リップルを取り扱っている取引所のサイトにアクセスし、口座開設を行いましょう。アプリでの取引も可能で、思い立ったときにいつでも利用することが出来るのはリップルの最大の利点と言えます。購入するときには仮想通貨取引のメリット・デメリットを理解し、どのくらい購入するのか慎重に考えることが大切です。分からないことはしっかり調べて、疑問を無くしてから運用をはじめましょう。